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ネット証券最大手のSBI証券には「テーマ投資(サービス名:テーマキラー!)」という項目があります。キャッシュレス決済やAIなど旬のテーマを扱う銘柄を1株から購入できるというもの。いろいろな銘柄を5万円からパック売りしているので、さまざまな株を買いたい方や分散投資したい方には都合の良いものに見えるのですが、デメリットが多くおすすめできません。その理由は「成り行き買い」と「手数料」にあります。

SBIのテーマ投資まとめ
・投資テーマを単元未満株を利用して1株から購入できる
・1株購入時の手数料は最低50円(税抜き)
・購入価格は発注日翌日の前場に成り行き買いをしなければならない
・手数料や指値で1株ずつ購入するなら「SBIネオモバイル証券」

SBI証券の「テーマ投資」サービスとは

SBI証券のテーマ投資画面
SBI証券のテーマ投資画面

SBI証券のテーマ投資は1株から購入できる「単元未満株(S株)」を利用して、予算の範囲内で最大10銘柄を購入できるサービス(テーマキラー!)です。テーマの銘柄を選んでいるのは「minkabu PRESS編集部」で、選定協議会を経て評価付けしているとのことです。

例えば「2019ラグビーワールドカップ(W杯)」というテーマの構成銘柄は以下の通り(5万円コースの場合)。

テーマ投資の構成表
テーマ投資の構成表
ラグビーW杯のテーマ投資銘柄
・ゴールドウイン(35.34%)
・ハブ(25.13%)
・ミズノ(13.02%)
・DDホールディングス(14.30%)
・串カツ田中ホールディングス(5.05%)
・サッポロホールディングス(6.13%)

ラグビーW杯ですから銘柄にスポーツメーカーが入るのは想像できますが、40日間にわたる長期開催であることから国内観光業や独自の応援スタイルからビール業に人気が集まりそうだという期待が銘柄に反映されているというわけです。

ごまやん
普通、串カツ田中とか、ラグビーからは想像できないのですが、居酒屋で観戦することを前提にした銘柄なんですね

では、SBI証券テーマ投資における2つのデメリットを紹介します。

デメリット1:テーマ投資は手数料負けする

決められたテーマに従い分散投資ができる−。SBI証券のテーマ投資は響きこそ良いのですが、私は実際にサービスを利用してみてデメリットが多い買い方だと感じました。その理由として第一に挙げられるのは、手数料の高さです。

単元未満株(S株)の手数料は0.5%または税抜き50円

テーマ投資で単元未満株の売買を行うと、1注文の約定代金に0.5%(税込0.540%)の手数料がかかります(2019年9月現在)。

例えば単元未満株で1000円の株を3株購入すると、手数料は3000円×0.5%=15円という計算になるのでしょうが、実は手数料は15円にはなりません。手数料には下限があり最低でも54円(税込)かかります。つまり、約定代金が100円だろうが10000円だろうが、単元未満株の購入には最低でも54円かかるということです。

SBI証券ではスタンダードプランの場合、一回の約定料金は5万円以下なら54円かかります。100株で5万円以下なら手数料が54円ということですね。テーマ投資では1株購入でも54円。5万円コースで10銘柄を購入すると、10約定×54=540円かかるという計算です。SBI証券では1株から買えることは、手数料面でデメリットしかないのです。

単元未満株で利益を出すには株価が最低108円以上上がらなければならない

しかも、単元未満株は売る時も同じ手数料がかかります。つまり、単元未満株で利益を出すには最低でも株価が108円以上上がらなければなりません。

1万円以上の株やマザーズのような値動きの激しい新興市場なら100円くらいあっという間かもしれません。しかし、1000円程度の東証1部株が100円上げるには10%近く株価が上がらないと達成できません。

株は上がり続ければよいものの、下がるのも相場。100円の値上がりを待つうちにドカンと下がったら目も当てられません。

デメリット2:単元未満株は「成行買い」を強いられる

テーマ投資に限らず単元未満株を買う際に覚えておきたいデメリットは、株を「成り行き買い」しなければならないことです。

株をやっている方なら当然ご存知でしょうが、成り行き注文は「いくらでも良いから株を今すぐ約定させたい」という方向けの売買方法です。

株は買いたい人と売りたい人の需給で成り立つものですから、安くても売りたい、高くても買いたい人の売買が優先されます。つまり、成り行き買いは高く売りたい人の株を買ってしまうのです。

SBI証券のテーマ投資はすぐに買えるわけではなく、翌日の前場で成り行き注文を出すため、ほぼ高値をつかまされます。成行買いが悪いとは言いませんが、知らずに高値をつかまされるとほぼ損をすることは間違いありません。

実際にSBI証券でテーマ投資を15万円分購入してみた

SBI証券のテーマ投資画面
SBI証券のテーマ投資画面

私はテーマ投資で計3テーマ15万円分(5万円×3テーマ)を、投資を始めて間もない2019年8月に購入した経験があります。購入テーマは以下の通りです。

購入したテーマ投資
・AI
・Maas
・5G

なぜテーマ投資に手を出してしまったのかというと「直近1年の騰落率」を見て「儲かりそうだ」と感じてしまったのです。

例えば「インバウンド」テーマは、騰落率が14.16%のプラスと出ています。この数字に偽りはないのでしょうが、問題は株を「成り行き買い」で取得しなければならない点を考慮していないことです。

SBI証券「テーマ投資」の購入明細書
SBI証券「テーマ投資」の取引報告書

上の画像はテーマ投資の取引報告書です。前場に成り行き注文にて購入した結果はさておき、市場の状態に関係なく手数料が50円以上差し引かれています。

テーマ投資は選ばれた銘柄を参考にするくらいがよい?

場の引けに成行買いの株価、おまけに売買手数料もめちゃくちゃ高い。SBI証券のテーマ投資はデメリットばかりだとは思うのですが、買わずに旬のテーマと関連銘柄を知るという点では参考にしてもよいかもしれません。

1株だと配当も期待できませんし、新興企業の多くは無配当だと株価が上がるのを期待するしかなさそうです。配当のことは考えず、プラマイゼロになった時点で売却することになりそうです…。

【結論】手数料を抑えてつつ1株購入ならSBIネオモバイル証券がお得

  • 目当ての株を1株ずつ購入することで、日々値動きする株価を平均化させたい
  • 1株購入するためだけに、50円もの手数料をかけたくない

上記のように、私が当初SBI証券のテーマ投資に期待していた条件を満たすサービスなど存在しないのでしょうか。あるんです、それは2019年に登場したばかりの「SBIネオモバイル証券」です。

Tポイントを使って投資ができるSBIネオモバイル証券は、月々200円(税抜き)という少額から利用することができます。しかも、月額利用分にあたる200円はサイトで使える期間固定Tポイントとして与えられ、そのまま株の購入にあてることができます。つまり、実質的な利用料は200円の税額分しかかからないのです。

ごまやん
利用料がかかると聞いて尻込みしたけど、同額分ポイントが与えられるから、株の購入にあてられるね

SBIネオモバイル証券なら、売買を含めて月内で累計50万円分までの取引なら、手数料ゼロ円というのがうれしいではありませんか。

ごまやん
少額取引なら手数料がかからないというのはすごくいいことだよね!

株を1株から積み立てるように購入したい。株価変動のリスクを抑えるために株を一定期間ごとに少しずつ買いたい。なにより、1株購入するのには高すぎる手数料を払うのが嫌だという方にこそ、SBIネオモバイル証券は理想的な投資スタイルなのではないでしょうか。

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